大宮アルディージャvsセレッソ大阪

11/26 J1 第33節 大宮アルディージャ 2-0 セレッソ大阪 @ 埼玉スタジアム2002


J1残留を決めたことが大きな自信になったのか。はたまた降格の恐怖は各選手を萎縮させ、
プレーから余裕を奪い去っていたのか。1週間前に同じ場所でふがいない負けを喫した
大宮とはまるで別物のチームである。
まず大きな違いは守備の安定性だ。セレッソは今季降格圏内に低迷しているとはいえ、
西澤と大久保という日本代表クラスがツートップを組み、前線の攻撃力だけで言えば
J1でも上位だ(それが上手く噛み合わないからこそ現状の順位なのだが……)。
だがこの日の大宮の最終ラインは動じない。常々指摘されていた試合への入り方もよく、
西澤のプレッシャーと高さ、大久保のドリブルにも上手く対応していた。前後半でも
セレッソに決定的なチャンスを与えたのは5回あるかないかくらいだろう。ただし大宮は
相変わらず中盤でのパス回しに難がある。不用意な横パスをカットされるシーンはこの試合でも
散見された。が、決定的な局面での集中力が大宮守備陣にはあった。精力的なプレッシングと
戻りの早さがあった。セレッソのアイデアの無いミドルシュートなどにも助けられ、久方ぶりの
零封に成功。得点も初スタメンの橋本早十が期待に応える2ゴール(リーグ戦初ゴール!)と
大活躍を見せ、来季への期待も覗かせた。
この日の勝利は大宮アルディージャにとって実に2ヵ月半ぶりの連勝。
各選手の能力は決して低くないが、チームとして大宮が弱いのは、現在の順位を見ても明らかだ。
そこをカバーするのはやはり集中力、気持ちの部分が大きいとよく分かる試合だった。
最後の最後で長いトンネルを抜け、一つのチームになった。そんな気がする。
残り1試合。有終の美を飾って来シーズンへ繋げよう。