三浦監督退任

12/2 J1 第34節 アルビレックス新潟 1-2 大宮アルディージャ @ 新潟スタジアム "ビッグスワン"


やればできるんである。
一つでも上へ、そしてトニーニョや久永らを気持ちよく送り出すために。
モチベーションを新たにした大宮は最終節に苦手の新潟を打ち負かして
勝ち点44の12位でフィニッシュした。昨年は勝ち点41の13位だったことを
考えればプラスワンの上積みがなされたことになる。団結した大宮は強いのだ。
但し、当初三浦監督が掲げた7位以内、勝ち点50以上の目標ヘは遠く及ばなかった。
試合終了後、三浦監督は今季限りでの退任を発表。残留を果たしたものの、
終盤での大失速と上記の目標が実現できなかったことについて責任を取った形だ。
実績重視で選手起用において柔軟性に欠ける面があるなどの難点はあったものの、
監督が昨年から求めていた「10得点できる外国人ストライカー」に対してフロントが
連れてきた選手はいずれもどこかに問題を抱えていた。その影響で2年連続で
得点欠乏症に泣かされ続けた。今季は小林大悟が大ブレイクして9得点を挙げ、
FWで起用されることも多かったが彼は決定力ある選手とは言え彼は本来パサーであって
右サイドかトップ下が最適のポジションだ。FW起用は苦肉の策だった。
だから監督だけが責任を取ることについていささか疑問があるのは事実だ。
今季獲得した有能な日本人選手たちもまた、持ち味を十分に発揮できたのか、というと
これもまた疑問符がつく。リーグ戦でたった出場3試合で退団したマルティネス、
チームに完全にフィットしながら契約延長できなかったグラウ、アリソンについては
まだ未知数の選手だが、絶対的な結果は残せなかった。
問題の根は三浦監督を切っただけで解決できるのか。次に誰が監督を務めるにせよ、
来季の大宮アルディージャは残留を第一目標とするのが不可避の状況だ。


それはそれとして、3連勝でシーズンを終えたことについては素直に選手・監督を称えたい。
ボロボロの鹿島戦を反省材料として立て直したことは、来季にはメリットになるはず。
いいイメージを持って、残りの天皇杯、そして来季に臨みたい。


そして三浦俊也監督には感謝を捧げたい。6年もの間、大宮と関わり続け、2004年には
J1昇格へと導き、2年連続で残留させることに成功した手腕と独特の戦術眼は素晴らしかった。
自分は試合中の熱い指示、得点が決まったときのパフォーマンスや試合後の理知的な
コメントが大好きでした。またいつか、大宮公園に帰ってきてくれるのを待っています。
その時は監督が築いた基礎を元ににして、上位で戦っている大宮アルディージャで迎えられるように。